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[ DVD ]
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帰らない日々 [DVD]
【株式会社ポニーキャニオン】
発売日: 2009-01-21
参考価格: 13,440 円(税込)
販売価格: 13,440 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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罠の女 [DVD]
・シャノン・トゥイード ・アンドリュー・スティーヴンス ・ダニエル・マクヴァイカー
【パンド】
発売日: 2001-03-23
参考価格: 5,040 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 12,800円〜
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・シャノン・トゥイード ・アンドリュー・スティーヴンス ・ダニエル・マクヴァイカー
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カスタマー平均評価: 4
なかなか ストーリーはありがちな復習エロスものですが、 シャノントゥイードファンにはよいでしょう。 お姉さんが教えてあげる的なやりとりと まずまずの絡みがあります。 やはり彼女はこういう方が活きますね。
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[ DVD ]
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ふくろうの河 [DVD]
・ロジェ・ジャッケ; サミー・フレイ
【ビデオメーカー】
発売日: 2006-04-28
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 15,500円〜
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・ロジェ・ジャッケ ・ サミー・フレイ
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カスタマー平均評価: 4
幻想的なオムニバス 「悪魔の辞典」のビアスが自らの南北戦争の体験を経て書いた小説の映画化。3話オムニバス形式の作品だが、全体的に会話を極力廃し、モノクロ映像の光と影の映像美を駆使して冒頭からグイグイ引き込まれる。1話目は自分が撃った相手を探す兵士の話、2話目は幼い子が遭遇する傷ついた兵士達の行進、そして3話目は問題の「ふくろうの河」(何度観てもこの作品のラストは衝撃的)。どの作品も鳥の鳴き声や森に生息する虫の描写、ウサギなどの小動物の動きなど、単なるミステリーではなくどこか寓話的な雰囲気も醸し出しており、そんな部分もこの作品の魅力といえる(チャールズ・ロートンの「狩人の夜」を思い起こさせる)。全体的に戦争の狂気を描いており、その恐怖は十分伝わってくる(特に2話目の兵士の行進は恐ろしい)。3話目の「ふくろうの河」だけでなく、全ての作品でロベール・アンリコ監督の卓越した才能を堪能できる幻想的なオムニバス作品だと思う。
「悪魔の辞典」のビアスの短編が原作 だったんですね。なぜこんなに完成した3エピソードの1本の作品が、ラストのエピソードのみの短編として紹介されたのか。誰か教えてほしいなあ。
最初のエピソードの主人公が、最後にでてくるのも、ああ時間軸が違うんだなと気づかされる重要なところですよね。
とにかくその映像美、残虐かつ悲劇的な語り口(特に2話目、兵士達の地獄の行進は怖い)、妙に頭から離れない音楽。素晴らしいのでぜひ皆さんも見ていただきたい!
こんな300枚の完全限定なんて駄目ですよ。
ちなみにデックスからリリースされているこの一連の限定シリーズはどれも興味深い作品ばかりなので急いで買うべし!
まさかの発売 単独で発売されるなど考えられなかったので、『ミステリーゾーン』のちゃんとした発売を心待ちにしていたのだが、まさかの発売に驚いた。30分程の作品だったはずだが、オムニバスの一編だと知ってさらに驚いた。表題作の『ふくろうの河』は、何度見ても何かが心に残る(引っ掛かる)不思議な余韻に満ちた作品。
よきかな 『冒険者たち』や『若草の萌えるころ』のロベール・アンリコ作品ということで、以前から題名だけは聞いて知っていたのですが、3000枚限定ということで後で入手困難になるのを怖れて購入しました。昔『ミステリー・ゾーン』のエピソード1つとして放送されたらしく、知る人ぞ知る佳作として名前が挙がってたような気がします。
フランス映画ですが、南北戦争が舞台です。劇中ほとんど台詞はないに等しく、モノローグ以外は英語で話されます。冒頭の歩哨の場面で戦争中とは思えない、なんだかのんびりした雰囲気はどことなく『Fear and Desire』を思わせますが、大変幻想的な場面などを挟み大まかに3つのストーリーに分けて話が作られています。後の『シエスタ』『ジェイコブズ・ラダー』などに影響を与えていると思しき、ショッキングな結末も見どころですが、場面に応じてコントラストや明暗を使い分けた白黒でとらえた川や草木の撮影が美しいです。時々フィルム傷が発生するのでその部分では決して褒められたものではないですが、画質自体は比較的はっきりした、良好な部類かと思います。こういう機会でもないとなかなか入手するのは難しかったかもしれず、あまり文句はつけたくないのでこの辺にしておきます。価格も限定枚数での販売ということですがとくに高価すぎるということもなく妥当なところかと思います。
未見の方には「必見!」とは強く薦めないまでも観ておいて損はない佳作と云えると思いますし、双子や死刑囚逃亡のシークエンスなど、大変印象に残る良い画面に出会えるのではないでしょうか。
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[ DVD ]
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Z [DVD]
・イヴ・モンタン ・ジャン=ルイ・トランティニャン ・ジャック・ペラン
【東北新社】
発売日: 2002-04-26
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 16,980円〜
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・イヴ・モンタン ・ジャン=ルイ・トランティニャン ・ジャック・ペラン ・コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
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カスタマー平均評価: 4.5
予審判事の心の内は? 実際に起きたギリシアの政治家暗殺事件の真相に迫り、
国家権力側を痛烈に批判する内容で、とても痛快。
それを映画の冒頭で堂々と宣言するところに作り手側の意気込みを感じる。
ギリシア国内で上映禁止になるのは止むを得ないと思う。
もし、日本で国家権力の汚職事件について、同種の映画を作ったら、上映は難しいと思う。
内容で印象深いのは、ジャン=ルイ・トランティニャンが演じる予審判事。
国家権力側からの再三にわたる脅しに屈せず、中立を堅く守り、
証拠をそろえて起訴に持ち込む。
普通の人間なら、保身と予審判事という立場の間の葛藤に苦しむ筈だが、全くそれが無い。
といって、特に強い使命感も感じられず、まるで機械の様に淡々と実務をこなす。
こんな人が実際いたのだろうかと感じた。
もちろんテーマを政治的な部分に集中するために、
あえて人間の心の中の問題は省いたのかも知れないが。
ジャン=ルイ・トランティニャンの演技が素晴らしい 政治的なメッセージを強く打ち出せるテーマでありながら、コスタ=ガヴラス監督は右とか左といった思想表現を強くは前面に出さず、政治サスペンス映画としての傑作に仕上げている。
前半はイヴ・モンタン演じる進歩派の野党議員を主人公に、彼が殺されるまでを描き、後半は議員の死についての捜査を行う予備判事を中心に描いているが、初見の時はイヴ・モンタンが主演だと思っていたので前半のみで彼が殺されてしまったのはビックリした記憶がある。(ヒッチコックの「サイコ」のような構成)
しかし、予備判事を演じるジャン=ルイ・トランティニャンの演技が圧倒的に素晴らしく、国家の権力者たちの脅しに屈せず、なおかつ反体勢力に過剰に同情的な態度もとらず、クールに尋問捜査を続けていく姿が印象的であった。そして最後に陰謀に首謀者たちを次々と起訴していく所は溜飲の下がる思いがしたが、その後のラストのニュースとナレーションは衝撃的で、現実のギリシャの暗殺事件の場合も同様の結末であったことを考えると、理想に燃えて活動しても現実はそう甘くはないことを痛感させられる。
時折、挿入されるフラッシュ・バックが短くても非常に効果的で、邦画のまどろっこしい回想場面とは異なり、最小限の映像表現で全体にカットに無駄がなく、政治を扱ったドラマ特有のディスカッションでだれてしまうような展開や、作り手側の過剰な思い入れによる政治的メッセージがないので、この手の映画が苦手な人でも十分に楽しめる。
何度観てもいいものはいい 久々に観た。再観、再々観にたえる名作であると改めて認識した。
みちのく国際ミステリ映画祭に、ジャン・ルイ・トランティニャン氏をゲストとしてお招きしたことがある。確か日本に来たのは「男と女」のプロモーション以来だった。
その「男と女」のことばかり、どこに行っても言われるらしい。
「わたしはほかにもたくさんの映画に出ているのに」とおっしゃったので、「そうでよね。ぼくは『Z』が好きですよ」と言ったら、ニヤリと笑った。ご本人もとても気に入っている作品のようだった。
ロバート・レッドフォードにはこの映画を見直してから、『大いなる陰謀』に取り組んでほしかった。
政治的に熱い時代の、傑作サスペンス。 コスタ・ガブラス、イブ・モンタン(彼は後に転向するが)を始め、フランスの左翼民主系映画人が多数結集した政治サスペンスの秀作。冒頭、某独裁国家の警察幹部達の会合で、コミュニストを害虫に例えて、繁殖する前に駆除するべきと力説する長官の言葉がコワイ。この後、民主化を説く左翼のオピニオン・リーダーが暗殺され、警察の上層部が事件に関与していた事が分かるが、、、。極めて政治的な映画だが、良い意味で通俗的な為、筑紫哲也のニュースショーや、今は無き反権力スキャンダルマガジン「噂の真相」を見たり読んだりする感覚で楽しめる。作り手側の政治的スタンスが明快な為、警察権力が見事なまでに愚弄されるが、結局、国家権力を甘く見たらイカンとの厳しい現実が待っている。映画のタイトルの本当の意味が分かるラストは、真に抑圧、差別からの自由と解放を願う人々にとって感動的であるが、現実問題としての共産主義の終焉と、左翼勢力の衰退が著しい今日、その言葉は重く、苦い。
さすが!法律学校出身。 クライマックスで、次々と起訴されていく警察官たち。「大統領の陰謀」という映画で、次々と事件の関係者が逮捕されるあのシーンを思い出した。タイトルロールを演ずるのはY,モンタンなのだが、この映画の主役はほとんど予審判事役を務めたJ=L.トランティニアンと言っていいだろう。 何せ、彼は法律学校出身だけあって、その演技はさまになるとかの領域ではない。「男と女」や「離愁」をはじめとするラヴ・ストーリーでの彼の姿ももちろん魅力的だが、「Z」のような社会派ドラマでの彼はもっと魅力的に映った。これは後の「銀行」にもつながるものがある。これでカンヌ映画祭の主演男優賞を受賞。当然でしょう。
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[ DVD ]
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狩人の夜 [DVD]
・ロバート・ミッチャム ・シェリー・ウィンタース ・リリアン・ギッシュ ・ピーター・グレイヴス
【紀伊國屋書店】
発売日: 2004-01-24
参考価格: 5,040 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 12,000円〜
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・ロバート・ミッチャム ・シェリー・ウィンタース ・リリアン・ギッシュ ・ピーター・グレイヴス ・ジェームズ・アギー
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カスタマー平均評価: 5
だだひたすら映像を追っていたい美しいカルトB級フィルム オーソン・ウェルズ監督の『黒い罠』と並んで本国アメリカでもヨーロッパでも高い再評価を受けている奇妙なフィルムが『狩人の夜』です。イギリスの名優チャールズ・ロートンが生涯唯一度だけメガホンをとった作品としても知られています。そしてこれは非常にユニークな雰囲気作りに成功している好例でもあり、同時にこれだけの独自性を持ちながらそれに見合うほどのありあまるインパクトとまとまりをいま一つ持ち得なかった点でもユニークな作品です。
怪優ロートンが演出した作品らしく、独特の不思議で捻じ曲がった雰囲気を持つフィルム。ホラー、フィルムノワール、、コメディ、児童劇が複雑にブレンドされています。そこはなるほど、『ハリウェル・フィルム・ガイド』の「いままでにはない雰囲気作りに成功した作品」という批評通りの独自さがあります。“ロバート・ミッチャム扮する自己中心的な悪徳牧師の魔の手が、お宝を隠し通す子供たちに迫る!”こうしたプロットライン上の一つ一つのシーンも実験精神あふれる映像で極めて記憶に残る奇妙で面白みのあるもの。光が差し込む暗い部屋で月明かりに照らされながら凶行に及ぶ牧師、水の中を水草とゆらゆら揺れる死体の髪の毛、子供たちの小船による決死の逃避行、どれも悪夢のように幻想的で刺激的です。このあたり、悪徳牧師が夜な夜な「頼れ、頼れ」と反復する不気味な歌声と併せて妙に心に残ります。
しかしながら、こうしたシーンの数々のつなぎとめ方と進め方がいささか性急過ぎて粗雑な感じがしてしまうところが難点。もっとじっくりと展開させたほうがインパクトが出てくると思われるシーンがあるのにもかかわらず、それらがしばしばカットバックで邪魔され興ざめしてしまうところが多し。前半部分、悪徳牧師に狙われた家族のエピソードでは、お菓子屋の老夫婦の会話がところどころ乱暴に挿入されていたりして、一つ一つのシーンがじっくり描けていないような印象を受けます。もっと悪徳牧師がじんわりと家族を侵食していく恐怖感が描写されていたらフィルム全体にさらなる奥行きが付け加わったのではと思うのですが、そのあたりの演出がいささか淡白すぎて薄味になってしまっているのです。そんな編集力と演出の弱みが、前半と後半の雰囲気の著しい違いに表れてしまっているのも事実。前半はサスペンス、後半は児童劇と整合性のとれないアンバランスさが作品のインパクトを少し弱めてしまっていて残念だと思います。この点は本編の熱烈な信望者であるフランスの映画監督フランソワ・トリュフォーも「映画的文体の不統一」という言葉を用いてコメントしています。もっとも、それがこの映画の“新しさ、奇抜さ”であるといえばそれもまた正なり。しかし、さらに多くの場面の演出のタイミングがぎくしゃくして俳優の熱演が邪魔されているようなところも見受けられます。特に、後半でミッチャムの悪徳牧師がギッシュの家を訪れ、あろうことか彼女の目の前で目当ての子供たちを強引に捕らえようとして追い出されるシーンなどいささか素っ頓狂でタイミングをはずしているように見え、そのせいで迫力不足になってしまいインパクトに欠けてしまっています。
普段はリラックスした雰囲気をかもしだすロバート・ミッチャムも、かなり力の入った不気味な演技を見せます。まるで悪人であることを楽しんでいるかのようです。思えばこの人、『恐怖の岬』で見せた邪悪なキャラクターを演じると本当にうまい。ただ、この悪徳牧師が偽の涙を見せるシーンなどは少し演技が陳腐になってしまっていて、やはり演技の上の演技となるといささか技巧的には力量不足だったようです。くわえて、編集のせいなのか悪徳牧師の怖いキャラクターがいささか弱まってしまったのも残念。出演者のなかで一番の功労者といえば、やはり後半の立役者である孤児たちの老いた里親を演じたリリアン・ギッシュでしょう。小さな体から発せられる大物のオーラが子供たちを邪神から守ってくれるかのようです。彼女が出てくるだけで作品にしまりと格調が出てくるのが不思議。彼女に対しても悪徳牧師は邪悪で凶暴な力をもっと発揮してもらいたかったのですが・・・。
決して興行収入を狙ったわけではないB級フィルムだからこそできた果敢なチャレンジ。チャールズ・ロートンの彼らしいひねくれた映画作りが多くのファンを魅了したフィルムであることは間違いありません。そして事実、忘れることのできない奇妙なインパクトを持つ作品であることも疑いありません。しかし、個人的には全体としてもっとよく成り得たのではないかという気持ちが残ります。そんなわけで、その賛否も悪徳牧師の指に刻印された「LOVE」か「HATE」に別れることもまた事実であろうと思われます。(最も今は圧倒的にLOVEの意見が多いようですが)しかし以上の理由から、『狩人の夜』を大胆に失敗してしまった勇気ある実験作と言い表すこともたまには許されるのではないでしょうか。
幻想的な表現派恐怖映画 貧乏ゆえの銀行強盗のベン(ピーター・グレイヴス)はうばった金を隠して死刑になる。偽の牧師のハリー・パウエル(ロバート・ミッチャム)は刑務所でベンと知り合い、金を目当てに、未亡人のウィラ(シェリー・ウィンタース)に近づいて結婚する。未亡人をだましては殺してきた悪党である。いつも飛び出しナイフをはなさず、手の甲のLOVE(愛)とHATE(憎しみ)の刺青の文字を見せながら、愛は憎しみに勝つと説教して人々をあざむく。
しっかりした息子のジョンと妹のパールは金の隠し場所を知っている。牧師は妻のウィラを殺して子どもを追いつめる。ジョンは妹を引いて舟で逃げだすが、事情が飲みこめないパールがモタモタするあたりは、見ていて何度もハラハラさせられる。
舟が暗い川をくだっていく岸には蛙や亀等のいろいろな動物が姿を見せる。表現派の影響が感じられる静かで幻想的な映像である。ジョンとパールはクーパー夫人(リリアン・ギッシュ)の庇護をうける。クーパー夫人は実の子どもに裏切られて、親のない子どもに愛情をそそいで養育している。彼女は襲ってきた偽牧師を賛美歌を唄いながら銃で撃退する。
カルト映画の王様 数あるカルト映画のなかでも最も評価が高く、チャールズ・ロートン唯一の監督作品であることがさらにこの映画のカルト性を高めている。まさにking of cult moviesである。
白黒の映像の陰影の美しさは表現できないほど素晴らしい。ロバート・ミッチャムの不気味な存在感も「恐怖の岬」と並ぶ出来。(ただしミッチャム本人はこの映画の役柄は好きでなかったらしい)
カルト映画の多くは、名作ではないが欠点も含めて熱狂的に支持されていたり、グロテスクな描写やただひたすら陰惨だったりするが、この映画はたとえカルト映画でなかったとしても名作である。監督デビュー作がこれですから、ロートン監督が2作目、3作めを撮っていたらさらに凄い傑作が出来たのかもしれないが、この映画の興行的失敗で以後、ロートンがメガホンを取ることはなく、俳優として「スパルタカス」などに出演しているが、俳優としても(その巨体のせいもあって)存在感抜群だった。
映像こそが能弁に揺ぎ無い「善」を語る、ダークファンタジー 原作がノベライズに思えるほど、プロットは概ね忠実。だが映画の全体の構成は、原作の意図を汲みつつダークファンタジー調にまとめられている。昔話を語り始める老婆のような、冒頭のリリアン・ギッシュのモノローグでまず悩殺されてしまうのだが、ファンタジー調にすることで逆に、テーマはより洗練されたのだ。
本作は、大恐慌に端を発し、生活が行き詰った一家の主が強盗殺人を犯す事から始まる、考えうる最悪の形で一家離散迎えた男の子(まだ少年とも呼べない)の現実認識の物語である。原作でも主人公ジョンが再三「これは悪い夢だ」と自分に言い聞かせる描写をもって、悪夢的画面構成でこの映画は綴られていく。
原作には無いシークエンスを演出した、クーパー夫人vsハリーの第二ラウンドが白眉。
捨て台詞の通りハリーは、夜中に再びクーパーの家に現れる。聖職者の黒衣とナイフを月明かりに煌々と照らされ、聖歌を歌いながら。迎えるクーパー夫人は家の明かりを消して、闇の中、猟銃を握り締め目だけを輝かせ、椅子に座している。そして、ハリーの歌う聖歌と唱和を始めるのだ!
あぁ、これにはぶっ飛んだ。「迷い子よ主を頼れ」という内容の歌を、対峙する善と悪の象徴が共に歌う。同じ歌詞でも歌い手の込める意味合いは全く逆だ。しかも、悪は光の中にあり、善は闇の中に偲ぶという画面構成のアイロニー。
だが悪しきものはみな光の中にという単純なものではない。物語終盤でのクーパー夫人の台詞、「子供たちは耐える力を持っている」「子供たちは従順に耐え忍ぶ」という台詞を象徴しているのだ。これらは更に「だから主よ、御手を差し伸べてください」という台詞に繋がる。絶望の淵に立った子供たちに、現実を肯定しつつ終わらぬ夜はないという、希望を諭す名演出なのだ。
悪夢風にアレンジされた寓話の世界 この1作だけの監督となったチャールズ・ロートンはこの映画を「マザーグースの話を悪夢風にアレンジしたものを作りたかった」と語っている。まさにその意図通りに仕上がった傑作だと思う。映像はモノクロだが、どのシーンをとっても、寓話の挿絵のような美しく幻想的なシーンに仕上がっている。特に、後半伝道師が子供を追うシーンにはカエル、ウサギ、キツネ、フクロウ、くもの巣等を絡めてまさに寓話の世界の「狼と赤ずきんちゃん」のような世界を作り出している。だが、この映画は寓話でなく子供の恐怖を描いた世界であり、決して美しい映像だけでなく、あわせて底知れぬ恐怖が漂っている。銀行強盗で死刑になった父が隠した金を追う伝道師に母を殺され、家から逃げる幼い兄妹は、大人を信じることができず川を小舟で下る。兄妹は大人を誰も信じることができなくなり、助けを求めずただ無心に逃げるが、伝道師はいつのまにか追いついてしまう。この恐怖の追いつくシチュエーションはジョン・カーペンターの「ハロウィン」で逃げるヒロインに決して走らないブギーマンがいつのまにか追いつくシーンにも継承されている。特に、逃げる兄妹が眠る納屋の2階から見える馬に乗る伝道師の影(いつのまにか追いついた)は最も恐ろしいシーンだ。 でも、伝道師は決してホラーの怪物ではなく、弱者にだけ強い寓話の狼(「赤ずきんちゃん」で狩人には全くその凶暴さを発揮しない狼のごとく)のようであり、意思をしっかり持つ者は決して彼に騙されず、逆に彼は無力となる。とにかく、寓話の本質を見たような不思議な恐怖映画の傑作だ。
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[ DVD ]
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オーソン・ウェルズのフェイク [DVD]
・オーソン・ウェルズ
【パイオニアLDC】
発売日: 2000-03-24
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 11,800円〜
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・オーソン・ウェルズ
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カスタマー平均評価: 4.5
こんなに面白いのに知らないなんて! 15年以上前にNHKでオンエアされたビデオを今でもたまに見ています。こんなに面白いのに最近再放送されていないのは悲しいね。オーソンウェルズのウソに見事にハマる事請け合いします。
どれが真実! オーソンウェルズにまるで魂を抜かれたような傑作である。オーソンウェルズの言うとおり見て行くと・・・詐欺にあった気分だ(笑)
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[ DVD ]
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ロシア52人虐殺犯 チカチーロ [DVD]
・スティーブン・レイ ・ドナルド・サザーランド ・マックス・フォン・シドー
【カルチュア・パブリッシャーズ】
発売日: 2001-08-10
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 12,500円〜
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・スティーブン・レイ ・ドナルド・サザーランド ・マックス・フォン・シドー ・クリス・ジェロルモ
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カスタマー平均評価: 5
正義は勝つという映画です 旧ソ連で実際に起きたシリアルキラーをテーマに取り上げた作品です.
少々作りに無理のあるところはありますが,捜査官が地道に犯人を絞り検挙に至るまでを描いています.
この映画の見所は,滑稽までに表現した旧ソ連(社会主義国)の体制です.
物事が進まない組織の中で苦労する捜査官の姿がとても印象的です.
刑事もの本来のおもしろさ 誰もが知っている事実上の凶悪犯罪が題材ですが、物語は一人の元検死官が、役人の執拗な偏見と中傷に苛まれながらも、真犯人を特定し自白に追い込んでいくという、まさに『砂の器』のような地道な刑事物語です。最近のアクションものに押されて物足りなさを感じておられる方は、是非ご覧ください。何度見ても飽きさせません。また、この捜査官が後にアメリカのFBIの捜査に多大な影響を与えたことも含めて、私の一番好きな作品です。
恐ろしい話ながら、格調高い 50人以上を惨殺した連続殺人犯の実話という、陰惨な内容ですが、 映像は格調高く、不思議に嫌な後味は残りません。命の尊厳を考えさせられます。 猟奇殺人を題材にした映画は、どうしても胸が悪くなるようなシーンがありがちですが これはそういうことはなく、犯罪の悲惨さや被害者の無念さ、事件に対する怒りが 静かに訴えかけてきます。とてもいい作品です。 ほぼ再現ドラマのような作りで、役者さんも何となく実物に似ています。 また、ペレストロイカの前後で、生活レベルの向上をちょっと極端に表現してるのも見所です。 (着てるもんとか、急に良くなってたりする)
シリアスドラマの傑作 タイトルからするとホラー映画と勘違いしてしまいますが、実際は刑事が連続殺人犯を執念深く追い詰めていく丹念に作られたシリアスドラマです。 刑事役のスティーブン・レイは物静かですが、どこか感情移入してしまい最後には感動させられました。僕の中で一生心に残る映画の一本です。
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[ DVD ]
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狂気の愛 [DVD]
・ソフィー・マルソー ・フランシス・ユステール ・チェッキー・カリョ
【東北新社】
発売日: 2001-06-22
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 11,790円〜
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・ソフィー・マルソー ・フランシス・ユステール ・チェッキー・カリョ
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カスタマー平均評価: 4
バイオレンスと美学 バイオレンスと言うとペキンパーを思いだす。彼の作品には美学があった。裏切り、復讐、友情と哀愁が漂っていたのだ。ところが「狂気の愛」には美学がない。愛がない。破壊なのだ。パリが荒野と化す新しいバイオレンス映画の傑作だ。
フランス映画らしい。ソフィーマルソー主演の作品では上位1,2を争うのでは? これほどの愛情表現は理解する事も難しいが、 作るのも演技するのも難しかったのでは無いだろうか? タイトルと違い、純粋なるフランスらしい芸術作品の1つと思う。フランス人だからこそ出来たとも言えるのだろうか? これは、絶対にエロティシズムを語るべきではない芸術作品と思う。 本当に理解出来ればだが。。。 これを理解出来れば、大半の恋愛ものは理解出来るのではないだろうか? ハリウッドなどの過剰な演出の娯楽映画が長い間続いて来た中で、 また、この当時もハリウッドの映画が人気が合ったと思うが、 フランス映画のある意味底力を見たような気がする。 どんなに難解でも構わないのでフランス人の本当の フランス映画をもっと作って見せて欲しい。
フランス映画って・・ 米国映画の派手でストレートな映像とストーリーに慣れすぎているせいか、なかなか展開に付いていくことが困難な映画でした。 ソフィー・マルソーは大好きで、何本か作品を鑑賞しましたが、何故でしょう・・彼女の映画は泣叫ぶ顔のアップが多いという印象のみが残ってしまいます。もちろんそれが魅力的なのですが、いまひとつストーリーには展開の深みを感じられませんでした。 個人的勉強不足かもしれませんけれどね★
ヘア解禁版であったら・・・ 本国フランスでは未だDVD化もビデオ化もされていない作品。日本版は少し映像が暗いんです。映像方式を変換する時、そして字幕を貼る時に映像に少し影響するらしいのですが。 ドストエフスキーの「白痴」を元に、ポーランドの鬼才アンジェイ・ズラウスキーがソフィー・マルソーを主演に迎えて作った狂気作品。 この映画は、ソフィー・マルソー以外に演じる事ができるでしょうか? あと、ヘア解禁版であったらと思います。 ヘア解禁になった現在にヘアの部分だけボカシが入るのは不自然です。 再リリースを希望します!
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[ DVD ]
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ショック療法 [DVD]
・アラン・ドロン ・アニー・ジラルド ・ミシェル・デュショーソワ
【東北新社】
発売日: 2001-12-21
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 11,500円〜
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・アラン・ドロン ・アニー・ジラルド ・ミシェル・デュショーソワ ・アラン・ジュシュア
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カスタマー平均評価: 4
禁断の味 確か幼少時にこの映画の映像をどこかで記憶していたような気がします。エロティズムとホラーが混在する不思議な映画。親からは「観てはいけません」と言われていたかもしれません。最近ようやく巡り会うことができました。大人になった今、子供の頃に思い描いていた期待と衝撃は残念ながら感じ取ることはなかったのですが、観てはいけないものを観てしまったような、そんな罪悪感に近い感覚が生じました。アラン・ドロンの素晴らしさに関してはあえてここでは触れませんが、美と狂気の狭間にある儚さとでもいうのでしょうか、彼にしか演じられない役だと思います。一人でこっそり観たい、禁断の味がする作品でした。
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[ DVD ]
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ジェニファー8 [DVD]
・アンディ・ガルシア ・ユマ・サーマン ・ランス・ヘンリクセン ・キャシー・ベーカー
【CICビクター・ビデオ】
発売日: 2002-04-26
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 10,375円〜
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・アンディ・ガルシア ・ユマ・サーマン ・ランス・ヘンリクセン ・キャシー・ベーカー
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カスタマー平均評価: 3
役者たちの演技にご注目 地味な作品です。アンディ・ガルシアファンでもあまり手にすることはないのではないでしょうか?スクリプトも細かくできていて、禁煙しようとする姿が情けなくも現実的。ユマ・サーマンの、無垢で清潔な中にも、しっとりと落ち着いた色気が漂って、露骨な表現よりも返って耽美かもしれない。彼女の盲目の役は、なかなか。アンディのいつもながらの演技よりもむしろ彼女のほうが記憶に残ってしまいました。
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