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ある結婚の風景 [DVD]
・リヴ・ウルマン ・エルランド・ヨセフソン ・ビビ・アンデルセン ・ヤン・マルムチョ
【ハピネット・ピクチャーズ】
発売日: 2001-07-25
参考価格: 8,190 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,000円〜
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・リヴ・ウルマン ・エルランド・ヨセフソン ・ビビ・アンデルセン ・ヤン・マルムチョ ・イングマール・ベルイマン
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カスタマー平均評価: 4
夫婦関係の奥深さ 『叫びとささやき』は“赤”を基調とした非常に難解な作品であったが、本作品のテーマカラーはずばり“緑”。登場人物もきわめて少なくストーリーもわかりやすい。というよりも、恋多き巨匠ベルイマンの自伝的作品として見れば、さらに興味のわく1本だ。
おしどり夫婦のヨハン(エルランド・ヨセフソン)とマリアンヌ(リヴ・ウルマン)。夫の浮気告白をきっかけに2人の関係に亀裂が入り、別居を余儀なくされる。つかみあいの喧嘩シーンなどが途中登場するが、けっして醜いののしり合いだけに終始することはない。むしろ穏やかなささやき合いの中に、夫婦関係の深遠なる奥深さが浮かびあがる秀作だ。
オリジナルはテレビドラマとして放映され、スウェーデンの離婚率が急上昇したという社会現象さえ巻き起こしたという。“愛”が失われた時、夫婦はお互いどのようにして向き合えばよいのか。その回答が本作品で描かれることはないが、離婚後に再会したヨハンとマリアンヌの顔は、結婚していた時よりも穏やかさに包まれ満ち足りた表情さえ浮かべる。
夫婦の危機を離婚という型で乗り越えたヨハンとマリアンヌ。エゴを捨て去り、お互いの立場を深く認め合った二人の関係は、私生活ではとうとう結ばれることがなかったベルイマンとリブの関係に似ている。
実はこの作品も要注意です。 もともとこの作品は各50分6話のテレビシリーズとして製作されたもので、そのまま連続上映すると全5時間にもなります。ベルイマンは大好評を博したこの作品の映画版を作成する際に、各話のエピソードを切りつめテレビシリーズ未収録のシーンを入れたりして3時間以内に体裁を整えているのです。このDVDに納められているのはあくまでも映画バージョンですので、全6話を完全な形で知ることは出来ません。こういった情報がまったく掲載されていないのは非常に不思議で、はっきり言って不快に感じるほどなのですが、それをさしおいてもこの作品の確信に満ちたシンプルさと力強さは揺るがないものと思います。とくにリヴ・ウルマンの演技は見事で、たとえそれが実生活を題材に取っていたとしても、ここまで没入観を感じさせる演技に仕立て上げてみせる力量は世界屈指のものといえるでしょう。ある意味カルチャーショックを受けたい人にはお勧めです。日本のテレビドラマなんか見てられなくなりますよ。:-)(今のところ日本ではテレビシリーズ版は、両方のバージョンを収録しているクライテリオン・コレクション版を輸入することでのみ確認できますが、もちろん字幕は英語です)
ベルイマンの作品にしては解りやすい。 代表作の「処女の泉」は別として、ベルイマンの映画は私にとっては正直難しくて分からない作品が多いのですが、「秋のソナタ」とこの作品は、とても解りやすかったです。前編、何気ない台詞のやりとりの中で、夫婦の心の絆が少しずつ崩れていく様が描かれていきます。静かだけどとても恐ろしい映画です。物語の各章ごとに登場する自然の風景が、二人の心の変化を見事に表現しています。
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侯孝賢の軌跡 DVD-BOX 90年代+「珈琲時光」篇
・トニー・レオン ・リン・チャン ・ガオ・ジェ ・一青窈
【松竹ホームビデオ】
発売日: 2005-03-29
参考価格: 19,740 円(税込)
販売価格: 15,387 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 14,000円〜
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・トニー・レオン ・リン・チャン ・ガオ・ジェ ・一青窈 ・侯孝賢
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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ソランジェ 残酷なメルヘン [DVD]
・エンニオ・モリコーネ
【エプコット】
発売日: 2003-01-24
参考価格: 5,040 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,000円〜
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・エンニオ・モリコーネ ・フォビア・テスティ ・クリスティーナ・ガルボ
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カスタマー平均評価: 4
What Happened to Him? 英国の名門女子校で教師を務めるイタリア人Henry Rossini(Fabio Testi)は生徒のEilizabeth(Christina Galbo)と情事関係にある。だがデートの最中にElizabethが殺人を目撃し、更には其の被害者も彼の生徒だったことからHenry自身に容疑が掛けられ…。犯人が女生徒たちの股間を刃物で突き刺すという一見悪趣味な設定が実は事件の真相解明の鍵となっている等々のアイデアで魅せる1972年製作のGiallo映画ですが、更なる残酷描写をStelvio Ciprianiの素晴らしいテーマ曲を背景に描いた姉妹編(1974年)に比べるとインパクトが弱い上に主人公の初期設定も拙いです。しかしスペイン出身のChristina Galboや合衆国出身のCamille Keatonといった国際派美少女たちの新鮮な演技合戦はそれらの欠点を十二分に打ち消してくれています。
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[ DVD ]
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ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ [DVD]
・ジェーン・バーキン
【日活】
発売日: 2000-12-22
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,500円〜
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・ジェーン・バーキン ・セルジュ・ゲンズブール
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カスタマー平均評価: 4
後味悪^^; 公開当時、単館上映作品ながら好評判を得た作品だったので、
少し期待して望みましたが、そこはそれ。
さすがはフランス映画。
お洒落なアングルやカットが多用されながら、全編に渡って、ドロドロとした愛蔵劇もあり、
ラストは誰も救われないというおまけ付き。
げ???んなりするコト請け合いなし。
ただ、主役の女の子(ジェーン・バーキン)の登場シーンは、ちょっと『来る』モノがありました。
後半につれて、その魅力も薄れっちゃうんですけどね。
やせっぽちジョニー 男として好きになった人からは、女として愛してもらえない。私は女なのに。女として好きになって欲しいのに。ジョニーがピンクのワンピースを着て嬉しそうに駆け寄るシーンは、そんな気持ちが伝わってきて、なんだか悲しくなってしまった。「これが女なのよ」「だから私を女として見て」と、伝えたかったんだと思う。好きなのに相手からは愛してもらえないというのは、この映画の中だけでなく現実にもいくらでも起こりうる事で、言葉で言うよりもなんて苦しいんだろう。やせっぽちの体で苦痛に耐えて、精一杯受け入れようとしている姿が本当に痛々しい。オープニングで流れていた音楽は、美しいメロディーなのにどこか悲しげで、映画を見終わった後もずっと心に引っかかるようだった。どこまでも続く草原と、どこまでも続く青空は光に満ちて眩しいくらいなのに、ちっとも明るくなかった。ジョニーはあの後どうなるんだろう?ずっと田舎のガススタンドで、ボリスにこき使われながら年をとっていくんだろうか?それを思うととても苦しくて、見た後に心にぽっかりと穴が開いたような気分になった。
いつまでも色あせないフランス映画の宝物 映画というのは、多かれ少なかれ時が経つほどに古さを帯び、封切られた当時は感性にピンときても、数年後には古くさく感じる経験があります。衣装やヘアスタイル、また当時の先端の技術を駆使した内容のものは特にそう感じる傾向があります。しかし、映画史において古典・名作の類に位置づけられて長く愛されていくものもまた、存在します。前置きが長くなりましたが、この映画はそのどちらにも属さないニュートラルな作品です。古くも新しくも感じさせない、いつ見てもまるでつい最近つくられた、という感があります。事実、私はこの映画が1974年に撮られたということに全く、気が付きませんでした。初めてこの作品を見たのは何年も前ですが、その時は、映画にはさっぱり詳しく無かったので、まさかこの女性が、「若かりし頃の」ジェーン・バーキンだとは思いも寄りませんでした。ジェーン・バーキンという名前は知っていましたが、この映画を見て普通に若い女優サンなのだと思い込んでしまいました。で・肝心のストーリーは退屈しないのか、というところですが話自体にもかなり引き込まれます。奇抜な設定のようですが、自分に 起こってもおかしくない、なさそうであり得そう…なのです。私個人では「ここで恋に落ちそうだ」というシーンがありまして、それは他のどの映画のシーンよりも強く、魅惑的なのです。
お正月 私何故かこの映画を2001年1月1たちに見てしまいました。ただジェーン・バーキンが見たい!という欲求に駆られて。予想通りとってもかわいかったー。だけど1月1日じゃない方がいいと思います。(だってやっぱり新年のさわやかなスタートにはちょっと・・・・)。でも映画の雰囲気は抜群!!
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[ DVD ]
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さよなら子供たち [DVD]
・ガスパー・マネス ・ラファエル・フェジョー ・スタニスラス・キャレ・ド・マンベール
【カルチュア・パブリッシャーズ】
発売日: 1999-11-17
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,990円〜
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・ガスパー・マネス ・ラファエル・フェジョー ・スタニスラス・キャレ・ド・マンベール ・ルイ・マル
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カスタマー平均評価: 5
原題は「Au Revoir Les Enfants 」、日本の題名そのものです。是非、御覧になってもらいたい、名匠Louis Malleの名作です。 この名作は20年以上前に観ました。それが本日BSで放送されました!また放映される可能性もあるでしょう。あらすじも、感想も多くのレビューアーさんのおっしゃる通りです。短く言えば、ナチス占領下のフランスの寄宿学校を舞台に、ジュリアン・カンタン(フランス人)、ジャン・ボネ(ユダヤ人)の2人の少年の出会い、友情、悲別を名匠Louis Malleが詩情豊かに少年たちの心の動きをくっきりと浮かび上がらせて描いてみせる。夜、2人で千夜一夜物語を小さなライトで照らしながら読む場面など、青春そのものでさえある。この映画には大展開は余りない、しかしそのことがかえって、最後の悲劇をemotionalなものにしている。
振り返ったジャン神父が“Au Revoir Les Enfants・・・”と答える。その言葉がGoodbye gave them birth. ・・・と私は感じました。 良い映画です。
Au revoir les enfantas Louis Malle自身の子供の頃の経験をもとに作られた1987年の作品。ヴェネチア映画祭で金獅子賞も受賞している。舞台は第二次世界大戦中のナチス占領下のフランスにあるカトリック寄宿学校。戦闘シーンも爆薬も出てこないが、戦争の悲しみや悲惨さを落ち着いたトーンの映像で見事に描いている。反戦映画(に、限らなくても)の名作。
しかし、日本ではなぜか廃盤のまま。Louis MalleのBOXセットにも収められていない。版権の問題なのか、はたまたこういう映画は商売にならないのか、私には解りませんが、誠に惜しい限り。
ちなみに私は、英国版(Region2, PAL, 07/5再発盤)を購入。仏語は解らないので英語の字幕で観ているが、あまり難しい内容の会話は出てこないので、ある程度英語がわかれば、中古盤に何万円も出さずともこちらがお勧め。PALでもPCなら再生できるハズ。尚、マルチリージョンのプレーヤーをお持ちの方は米盤(Region1, NTSC1)も出ています。
ぴりっとまとまっている 舞台は第二次世界大戦下、フランスの小さな寄宿制カソリック学校。ここで経済的に恵まれた家の子どもたちが戦火激しいパリを抜けて集団疎開をしている。校長をはじめ教員はみなとても良心的で、子どもたちがなるべく子どもらしい生活ができるよう心を配ってくれている。が、子どもたちはときおり襲う空襲に怯えたり、都会に残した両親の身を案じたりしながら、すごしている。やがて、子どもたちはある事件をきっかけにして、友達や校長との別れを迎えることになる。 テーマ、筋運びともに簡潔、上映時間106分、ぴりっとまとまっている。また、竹馬やうでたてふせ、映画鑑賞、切手収集など、日本の子どもたちにもなじみのある場面も多く出てくる。作中の子どもたちと同年齢ぐらいの小学校高学年ぐらいからの鑑賞をおすすめしたい。 ユダヤ人の子どもたちを宗教の違いを越えて命がけで守ってくれた校長(保護者参観日に行なった説教もすばらしい)、ドイツ軍の学校視察があるにもかかわらず情報を伝えてくれた教員、感服した。でもやはり、子どもたちは平和的な環境で、育てたいし、育ってほしいと思う。
ルイマル健在!ベネチア金獅子!! 早く再販しろ!(怒)その際 間違ってもルイ・マルの他作品と BOXにだけは するなよ! あくまで 単品で お願いします。 PS:勿論 CDサイズではなく トールケースでお願いネ♪
戦争の切り裂くもの 第二次大戦中、ナチス占領下のパリ郊外のカトリック系寄宿学校。ボネというひとりの転校生がやってくる。優秀でどこか大人びた雰囲気を持つボネにジュリアンは対抗心を抱きながらも、二人はだんだんと仲良くなってゆく。しかし「反ユダヤ」の影が学校にもやってきて…。 血は一滴も流れない、死人も出ない、悲惨な暴力シーンもない。そういった形で描かれる戦争(映画)もありますが、それだけが戦争ではありません。日常でのユダヤ人差別もそうですし、理不尽に引き裂かれるひととひとの関係、あるいは壊されたひとの良心みたいなものもそうです。この映画で主に描かれているのも、戦時下での少年たちの、日常の、学校生活。それも非常に淡々とです。だからこそあのラストシーンにはぐっとくるし、戦争は(当たり前のことですが)こんな形でもひとを切り裂くんだと、改めて思わせてくれます。これはルイ・マル監督の自伝的作品だそうで。ラスト、ジュリアン少年の顔に重なる(おそらくはルイ・マル自身の=大人になったジュリアンの)「声」が忘れられません。 「反ユダヤ」はナチの特権ではありません。レジスタンスでナチに抵抗していたフランスでも、ユダヤ人の「密告」は日常的に行われ、戦後何十年かたってようやくその事実が公然に暴かれたそうです。この映画でもフランス人による「反ユダヤ」、「密告」が「戦争が切り裂くもの」につながっています。
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[ DVD ]
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ベスト・オブ・ブルース・ラ・ブルースBOX [DVD]
・クラウス・フォン・ブルッカー ・G・B・ジョーンズ ・キャロライン・アザール
【イーネットフロンティア】
発売日: 2005-02-25
参考価格: 12,600 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,800円〜
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・クラウス・フォン・ブルッカー ・G・B・ジョーンズ ・キャロライン・アザール ・ブルース・ラ・ブルース
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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フランスの思い出 [DVD]
・アネモーネ ・リシャール・ボーランジェ
【ハピネット・ピクチャーズ】
発売日: 1999-01-25
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,800円〜
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・アネモーネ ・リシャール・ボーランジェ ・ジャン=ルー・ユーベル
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カスタマー平均評価: 4.5
人は悲しみを抑えながら日常を生きる・・・。 この映画は僕の大好きな映画「マイライフアズアドッグ」に設定がとても似ています。主人公の男の子がが田舎の夫婦に預けられ色々な経験を通して成長していくとともに、過去に傷を持つ諍いの絶えない夫婦に再び絆をもたらす。 隣のおませのおてんば娘マルチーヌがいい味出してます。ルイとのお別れが近づきいつも裸足の女の子が赤い靴を履いたり、葡萄を絞って「ジュースじゃないわよ」「ラムを入れるから15度くらいね」。 最後のマルセルとペロの小屋の中でのシーンは泣けます!
ひと夏の思い出 9歳の少年ルイは3週間親元を離れ母の友人の家に預けられる。フランスの田舎町の風景がのどかで心落ち着きます。ルイがウサギを抱き教会の屋根の上で悲しみに浸るシーンがとてもかわいい。隣に住むませた少女には思わずわらってしまう。母の友人のマルセルとその夫プロ、そして親が離婚寸前のルイの悲しみがルイの繊細さを通して伝わってくる作品です。
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[ DVD ]
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ジェルミナル [DVD]
・ジェラール・ドパルデュー ・ミウ・ミウ
【パイオニアLDC】
発売日: 2002-11-22
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,800円〜
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・ジェラール・ドパルデュー ・ミウ・ミウ
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カスタマー平均評価: 4
見事なフランス流大河ドラマ 虐げられた労働者階級の暴発と、その顛末と言うのが作品の主要な流れです。貧しい労働者の生活と華やかな資本家の生活との対比や映画音楽はもちろん、鬼気迫る出演者の演技にも魅せられます。主演のドパルデューは貧しい生活にしては体格が良すぎるため満点はつけられませんが、演技はもちろん一流。必見は貧しい家庭を切り盛りするミュウミュウでしょうか。レンタルビデオ店にすら見当たらない作品ですが、全編を通して流れる重い雰囲気は、フランス映画でしか味わえない真骨頂だと思います。
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[ DVD ]
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去年マリエンバートで [DVD]
・デルフィーヌ・セイリグ ・ジョルジュ・アルベルタッツィ ・サッシャ・ピトエフ
【東北新社】
発売日: 2003-04-25
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,800円〜
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・デルフィーヌ・セイリグ ・ジョルジュ・アルベルタッツィ ・サッシャ・ピトエフ ・アラン・ロブ=グリエ ・アラン・レネ ・アラン・ロブ=グリエ
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カスタマー平均評価: 4
過去、現在、未来、主観と客観。 28年前、分けも分からず、狐につままれたように、不思議な感覚に陥った映画で、つい最近また見直してみて、やはり凄い映画だと、改めて感じ入りました。脚本家のアランロブ グリエは黒澤の羅生門に感動し、この脚本を書いたのですが、やはり、羅生門30年前に初めて見たとき、一発で好きになった映画で、個人的には何とも言えない因果を感じます。ロケ地はドイツのノイエスシュロス城という美しいお城です。ここがマリエンバートという設定らしいですが、そこに毎年バカンスで訪れる夫婦がいて、その奥さんに、ある男が「私はあなたと約束をした、一緒に逃げるという。」というようなことを言いますが、奥さんにはそんな記憶はありません。ところが執拗に男から「絶対約束をした。」と言われ続け、いつしか奥さんの記憶も、、会ったことがある、約束したかも?と曖昧になっていくというストーリーです。監督のアランレネと脚本家のアランロブグリエは、1、男の主観的な回想。2、奥さんの主観的な回想。3、現在の描写。4、旦那の過去の客観的な記憶。といった4つの脚本を用意し、時間軸も調整しながら、その4つの脚本をバラバラにしてつなぎ合わせた映画を創りました。よく見ると衣装などでその相違を研究することはできるし、時間のダイアグラム付きの脚本も1冊だけ存在するようですが、役者達も混乱をしたようです。そしてその混乱も監督の意図とするところだったようです。衣装はシャネルが担当しており、モノクロームの映像や独特な演出、カメラワークによって非常に美しい物語になっており、脚本も合わせて1961年、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞をしています。自分が身を置く現在という時間を使って、過去を自在にコントロールすることによって、信じられない未来を造り出すこともできるのかも?と思ってしまう。主観的にコントロールされた過去によって客観的に見たすべてのものが変えられるという、なんだか深い作品です。下世話に言えば、多くの詐欺師が「嘘」によって未来を創るのと同じかもしれませんね。(笑)傑作です。
何故? もちろん映画は★五つだが、画質の落ちる古い商品をなんでこんなに高く売るんだ。馬鹿な業者!
記憶の迷宮 カメラのスローな視線に合わせて、シャトー・ホテルのバロック的な室内装飾を追いかけていくうちに劇中劇の中に観客は投げ込まれ、そこから非現実的なテアトルのように物語が進行します。この映画にとって時間や場所は重要なことではなく、登場人物の性格すら物語の中から排除されています。物語が進行するホテルの中は時間や場所の観念を離れた迷宮であり、登場人物たちは血の通っていない彫刻のようにそこに存在するのです。アラン・ロブ・グリエのいっさいの政治的や思想的、物語的な要素を排除した脚本とアラン・レネの映画的なすべてのものへの審美眼が素晴らしい、何度見ても脳を刺激される映画です。
カメラの構図は絵画的で、シュールレアリスムやキュビズムの絵画を思わせるシーンがいくつもあります。また衣装はシャネルだったと思いますが、映像は絵画的であると同時にファッション写真のようにセンスよくお洒落です。時代を超えても古くならない、普遍的な意識と美的センスを備えた数少ない映画のひとつでしょう。
いまだに忘れられない作品 高校生の時、世の中には意味の分からない映画があるということを初めて知った。ストーリーはこまぎれ状態で無いも同然。同じセリフを何度も言う不思議な登場人物。なのに当時たてつづけに2度見てしまった。何か見てると妙にふわ?っとしたいい気持ちになったからである。あの映画にはなにかドラッグみたいな中毒性があるに違いない。いまでもそう思う。
決して映画に造詣の深い人間ではないし、自分にプロの批評家のような目なんてないとよくわかっている。ごく平凡な一映画ファンにすぎない。なのになぜこんな意味不明な映画にひきつけられたのだろう。それを確認するためにも、もう一度みたい映画である。
映画版ゴールドベルグ変奏曲? バッハの「ゴールドベルグ変奏曲」はゴールドベルグという王族の 子守唄がわりにバッハが作曲したそうだが(あの曲でねむれんだろ 普通は)、この映画は万人にむけた睡眠誘導剤的映画だ。 実は今まで本作を映画館で3回みているが、最後まで起きてたのは 最初の1回目だけ。 私はつまらん映画でもそれなりに楽しめめったに寝ることはないの だけれど・・・ 乗り物に揺られている時のようなゆったりとしたテンポと仏語特有 のつぶやくようなナレーションにもう意識が半濁してきて観てるん だかどうなのか分らん状態でした(完全には眠れないので)。 但しD.セイリグ演じる謎の女の独特の雰囲気は素晴らしかった。 不眠症にでもならない限り多分もう一生みないかも・・・
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[ DVD ]
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巨匠とマルガリータ [DVD]
・アンナ・カヴォルチュク ・アレクサンダー・ガリビン ・オレグ・ワシラシヴィ
【アイ・ヴィ・シー】
発売日: 2008-06-25
参考価格: 16,590 円(税込)
販売価格: 16,590 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 13,800円〜
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・アンナ・カヴォルチュク ・アレクサンダー・ガリビン ・オレグ・ワシラシヴィ ・ミハイル・ブルガーコフ
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カスタマー平均評価: 5
ロシアだからこそ 面白く、長さを感じさせない良作でした。
ハリウッド映画に慣れ切っている日本人にとっては、安っぽさが目に付くところ
もありますが、逆にハリウッドでは表現できない、深いものを感じました。
まさに、ロシアだからこそ為しえた表現だと思います。
また、台詞や情景の一つ一つが原作に忠実に作り込まれており、よくある、原作
とのギャップにガッカリすることもありませんでした。
夢でヨシュアと話すポンテオ・ピラト、許しと永遠の隠れ家、巨匠の眠りを守る
マルガリータ、悪魔の大舞踏会等々、何度も見返したいシーンに溢れています。
値段は張りますが、この内容であれば買う価値があります。オススメです!
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