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[ DVD ]
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テオ・アンゲロプロス全集 DVD-BOX II (ユリシーズの瞳/こうのとり、たちずさんで/シテール島の船出)
・ハーヴェイ・カイテル ・マルチェロ・マストロヤンニ ・アキス・カレグリス
【紀伊國屋書店】
発売日: 2004-06-19
参考価格: 17,640 円(税込)
販売価格: 13,765 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 15,859円~
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・ハーヴェイ・カイテル ・マルチェロ・マストロヤンニ ・アキス・カレグリス
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カスタマー平均評価: 5
幻のフィルム ユリシーズの瞳。それは幻のフィルムを求めての旅。そしてフィルムは希求としての始まりの世界、つまりはこの世界の再誕を錯覚させる虚構としての20世紀の開始であるのかもしれない。かつて故郷を逃れたひとりの旅人は長いときを隔てて帰還する。変り果てた土地。開始される遡行と探索。凍てつくバルカン半島は悲痛である。ひとも建物も河もすべてが閉ざされている。あらゆる外界が静かな拒絶をもって、あるいは無視を装うかのように他者の眼差しでそこに佇む。歴史の夢が、記憶が、そして祈りがゆるやかに交錯する。民族、宗教、イデオロギー。ひとは多くの衣を纏っては次々と脱ぎ捨てていく。希望はいまだ宙吊りのまま冬景色のなかで凍結している。そのフィルムに果たして写っていたのは、原初の光であるのか、わたしたちは未だその答えを見出せないまま映画を観終わらねばならないのである。
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[ DVD ]
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フラメンコ [DVD]
・ホアキン・コルテス
【パイオニアLDC】
発売日: 1999-10-22
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,710円~
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・ホアキン・コルテス
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カスタマー平均評価: 5
お勧めです。 フラメンコずきな方はもちろん、踊り好き、音楽好きの人におすすめします。豪華アーティストが一度に見れてとっても満腹感があります!何回みてもあきません。 ちなみに、この「フラメンコ」はカルロス・サウラ監督のフラメンコのオムニバス形式の映画です。ここにのっている、「内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより) R・ロッセリーニが監督した第1話「潔白」は、スチュワーデスに惚れ込んだ男が巻き起こす騒動を描いたコメディ。@5」という内容とはまったく違いますので!!
フラメンコ大好きな私のお気に入りです! 最初にテレビで見たのですが、感動してもう一度見たくなり、DVDを買いました。それ以来何度も見ています。 現代的なフラメンコから、ジプシーの古典的なフラメンコまで、とにかく内容が充実しています。そして何より出演しているメンバーが豪華です(パコデルシア等)! 私のおすすめの1枚です^-^
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[ DVD ]
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こわれゆく女 [DVD]
・ピーター・フォーク ・ジーナ・ローランズ ・マシュー・カッセル
【東北新社】
発売日: 2002-05-24
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,700円~
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・ピーター・フォーク ・ジーナ・ローランズ ・マシュー・カッセル ・ジョン・カサヴェテス
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カスタマー平均評価: 5
男と女が生きること 気軽に何度も観られるものではない。
カサヴェテスは、男の、女の、ダメなとこ全部を容赦なく見せつける。
そのなかでも「こわれゆく女」は、難しい問題に踏み込みながらも尚、そのカサヴェテスの命題を充分に見せる。
まとめることもなく、ごまかすこともなく。すさまじい。
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[ DVD ]
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そして船は行く [DVD]
・フレディ・ジョーンズ ・バーバラ・ジェフォード ・ピーター・セリエ ・ピナ・バウシュ
【紀伊國屋書店】
発売日: 2001-10-25
参考価格: 5,040 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,500円~
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・フレディ・ジョーンズ ・バーバラ・ジェフォード ・ピーター・セリエ ・ピナ・バウシュ
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カスタマー平均評価: 4.5
誰がこの世を動かしている?
今も昔もヨーロッパでは、日本で言う所の「インテリゲンチア」と「ブルジョワ」に属する
人間が世界の方向性を決め、またリードして行くとの「幻想」に近い思い込みが色濃く存在
しておりますが、この作品は、カバを乗せた船の旅中、世を達観する素振りを堅守しながら
も、上記の人達が、人種的にも衛生的にも不潔と感じた人達(難民)に振り回され、国際間
の紛争に身を縮め、そのくせ一般庶民には理解しがたい崇高な目的の為に心をくだいていく
物語です。
たとえば、この世界は労働者がリードするべきなのか?を問われれば、答えは勿論「NO」。
じゃあ、政治家?財界人?、それとも商店主?主婦?学生?、やっぱりこれも「NO」。
そして勿論「インテリゲンチア」や「ブルジョワ」でもないのですが、少なくともこの国の
やれ「右」だ「左」だと言っておられる方々や、情感溢れるBGMや薄っぺらなナレーショ
ン付きで流れるニュース(!!)をそのまま鵜呑みにしておられる方々にはおよそ無縁の作
品である事は、間違いありません。
所詮映画って作りもの ラストシーン、所詮映画って作りものなんです。そう思って笑ったら、なぜか涙があふれた。偉大なオペラ歌手(マリア・カラス!?)の遺灰を乗せ出航する客船。 乗り合わせた人々は、オペラ歌手、劇場関係者、科学者、政治家、貴族、ジャーナリスト。もちろんフェリーニの映画に独特の、これらの人々の性格描写。目的地、遺灰の主の故郷の島に向かう船海の途中、夜明け、突然船上に現れたものは! フェリーニの傑作は他にもあります。道、カビリアの夜、甘い生活、カサノバ、8と1/2、女の都・・・・・。これらの作品を観た方々にも、この作品を是非リストのひとつに加えていただきたいです。この作品もチネチッタで撮影されています。地中海を航行する船、フェリーニは波をどうやって撮ったでしょう?カサノバを観たあなたはすぐにお分かりですね! そして、この映画のラスト、涙の分けがわかるかも。
そして船は行く 晩年のフェリーニ監督の作品のなかでは最も魅力的な映画“E LA NAVE VA”がビデオ化されました。 欧州大戦の頃の貴族やオペラ歌手らが乗る豪華船内の日々、そこへ急遽同乗することになった難民たち、...。ともあれフェリーニならではの独特の美的な世界が楽しめる最後の映像作品と言ってよいでしょう。ただし、コステューム担当がダニーロ・ドナーティではなくなっていますけれど。
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[ DVD ]
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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーDVD-BOX 2 (ケレル/13回の新月のある年に/ベロニカ・フォスのあこがれ)
・ブラッド・デイヴィス ・ローゼル・ツェヒ ・フランコ・ネロ ・ジャンヌ・モロー ・フォルカー・シュペングラー
【紀伊國屋書店】
発売日: 2005-10-22
参考価格: 15,120 円(税込)
販売価格: 15,120 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・ブラッド・デイヴィス ・ローゼル・ツェヒ ・フランコ・ネロ ・ジャンヌ・モロー ・フォルカー・シュペングラー
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カスタマー平均評価: 4.5
ケレル。黄昏色の陶酔。ほんとうに稀な映画。 「殺人という言葉は海と水兵を連想させる。・・・」
いきなり入るナレーションと音楽とタイトルの出かたからして既に最高! ―やるせないギターが響く娼館フェリア、メインキャストがそれぞれ渋くてイイ感じ。―そして船の上甲板で黙々と働く水兵たちの中から、輝かしい裸体のケレルが登場・・・。
ペーア・ラーベンの神話的な男性合唱がくりかえし高鳴って、突然ホワイトアウトする輝かしい画面に、威厳にみちた文章が刻まれる…。―この感じ、このかっこよさはこの映画でしか味わえない!!!
ひとつの静かなクライマックス、同じ殺人者である友達ジルを裏切る密告のシーンで、このかっこよさは頂点に達する。―「・・・情報がある。・・・出所は言うな。・・・あのポーランド人、・・・例のジルだが、・・・・・・・4時20分のボルドー行きに乗る。・・・・・チャオ」
この辺から終盤にかけて、リリー・マルレーンのときと同様、ペーア・ラーベンの音楽が甘く、メランコリック、センチメンタル、リリカルで絶妙にロマンティック!・・・。
とにかくゲイという問題に関わらず、映像-音楽-役者-台本すべての点できわめて幻惑的な、完全に別世界へ陶酔できる、マルホランド・ドライブ級の、極上の映画です!
―あと、クリスチーネ・Fのナーチャ・ブルンクホルストがヌードフォトで出演してるのも、DVDだとはっきり見れます。お見逃しなく。
―と、ちなみに昔レンタルでダビングしたビデオはフランス語版でした。けど今回のDVDは英語版のみ…。個人的には仏語版の方がカッコイイ気がするんで、そこはちょっと残念・・・。
あまりの衝撃の強さに、うちひしがれてしまう。 20年以上前に、池袋の映画館で初めて見た「ベロニカ・フォスのあこがれ」がついにDVD化!個人的には、勧善懲悪の全く逆(悪は栄る!)という結末に、ほとんど嫌悪感にうちひしがれて家路につきました。全くのバッド・エンディングに、「こんな映画も有るんだ」と衝撃的で、映画に対する見方が変わった作品です。勿論、全国ロードショーは無かったように記憶します。映画を見て「気分爽快!」というハリウド調の映画とは別次元の作品でした。しかし、個人的には、何度も見ようという気にはなれないのが本音です。マニア向けの映画だと思います。
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[ DVD ]
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エリック・ロメール・コレクション DVD-BOX IV (飛行士の妻/美しき結婚/海辺のポーリーヌ)
・アリエル・ドンバール ・マリー・リヴィエール ・パスカル・グレゴリー ・ベアトリス・ロマン ・アンドレ・デュソリエ
【紀伊國屋書店】
発売日: 2004-11-20
参考価格: 15,120 円(税込)
販売価格: 15,120 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 14,052円~
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・アリエル・ドンバール ・マリー・リヴィエール ・パスカル・グレゴリー ・ベアトリス・ロマン ・アンドレ・デュソリエ
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カスタマー平均評価: 0
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ジェラール・フィリップ DVDセレクションII(トールケース)
【アイ・ヴィー・シー】
発売日: 2002-12-16
参考価格: 15,960 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,500円~
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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プリンス・フィルムズ・コンプリートBOX 〈4枚組〉 [DVD]
・プリンス
【ワーナー・ホーム・ビデオ】
発売日: 2004-10-29
参考価格: 10,290 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,500円~
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・プリンス
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カスタマー平均評価: 5
プリンスが好きなら手に入れたいコレクターズアイテム あなたがこのページに訪れ、このレビューを読んでいる時点で、この商品は「買い」だと思います(笑)プリンスに興味があって、彼が出演した映像作品を見てみたいと思ったのなら迷わず購入で間違いないと思います。またそれだけにプリンスに何の興味も無い人にとっては非常につまらない退屈な商品だと思います。
内容はプリンスの名を世界に知らしめた歴史的ロック映画「パープルレイン」に始まり、前作の成功を後ろ盾にプリンスが監督業にまで進出した意欲作「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」、そして一応「パープルレイン」の続編となる「グラフィティ・ブリッジ」(日本未公開)の3作品+関連PV+αがオマケで付いてきます。
作品に関して言えば「パープル?」は監督のアルバート・ファグノーリ(後にプリンスのマネージャーに!)がプリンスと膝をつき合わせて根気よく話し合い、彼を理解した上で脚本を作り上げてくれたので、軸がしっかりしていて普通の映画として十分に楽しめます。特にモーリス・デイの演技、ライブシーンの素晴らしさは特筆に値します。
「アンダー?」は美しい音楽と画面からあふれ出る独特なヨーロピアン・テイストが受け入れられるのであれば、その雰囲気を味わう楽しみ方をお勧めします。決して本気でストーリーを追わないでください(笑)
「グラフィティ?」は「パープル?」の続編と位置づけられていますが、よりファンク色が色濃く出た感じで、続編としての繋がりは主人公の名前とTHE TIMEの出演くらい(前作には出ていなかったジミー・ジャム&テリー・ルイスの姿が!)。プリンスの気まぐれで撮影直前まで何度も書き換えられた脚本のおかげで作品全体のまとまりは無くほぼ破綻状態。豪華なゲスト人も、撮りためた膨大なフィルム群も大幅にカットされ、正直目も当てられない残念な内容となり…米国では公開2週間ほどで打ち切られています。ですが、この時期のプリンスが目指したファンクネスはパフォーマンス部分で遺憾なく発揮されていると思います。個人的にはエンジェル役がイングリッド・シャベイズではなくマイテだったら救われたのに…と悔やまれてなりません。(といっても、まだ当時マイテはプリンスと出会っていなかったので仕方ありませんが)
「グラフィティ?」の商業的失敗の後、プリンスは映画を制作していませんが、個人的にはまた(別に実績のある監督をしっかりと付けた形で)映画を制作して欲しいなぁと密かに期待しています。
初のDVD化は嬉しいんだけどね。 何故日本だけ、セット販売なの? せめて「パープルレイン」だけでも、個別に販売してもいいんじゃないかなあ。(ボーナスDisc付きはこれのみ) 代表作だし、初心者の人にとってはその方が購入しやすいでしょ。 なんか勿体無い感じがしました。コンプリート・ムービーBOXというなら、最高傑作「サイン・オブ・ザ・タイムス」が入ってないのが不満だったり・・・。
う~ん・・・と言いながら★4つ 20年前「Around the world in a day」を最後に社会人になり忙しくなってプリンスから離れてしまっていたけれど、押入れのダンボールから「Purple rain」のライブビデオとカセットテープが出てきて再び再加熱。 当時は買うなら映画よりもライブビデオと思っていたんだけれど、今思えば映画の方がよかった。 「Controversy」は今聞くと、こんなにディスコミュージックぽかったっけ?と思ってしまったけれど、「Purple rain」は別格。 現在のお気に入りCDは「Around the world in a day」「Parade」「Love sexy」。 しかし20年ぶりにプリンスファンに舞い戻り初めて知った事実が、「Purple rain」ってサントラだったの?え?「Parade」も?うそでしょ? というわけでこの4枚組セットを買おうと思い始め、勇気を出した結果、「Purple rain」は監督の音声解説がうれしい。(今まで他のDVDでは誰が聞くの?監督の説明なんて、と思っていたけれど) revolutionメンバーが出てくるDisk2もうれしい。 フランスのジゴロ?その設定無理があるだろう、と思いつつも「Parade」が今大好きなので、これもうれしい。 問題は「Graffiti Bridge」。 1990年なので15年前のプリンスまでようやくたどり着いたんだけれど、ヤダ!プリンスこんなんなっちゃったの?ビックリ! マァいったいなんておズボンはいてるんでしょ!的なところで見る価値ちょっぴりあり。 すべてにミュージッククリップ集がついているのが、損したと思うところまで行かない唯一の救い。
殿下の宝刀。 まさに20年も前に創られた殿下の半生をなぞらえながらにして彼の音楽的才能を世に知らしめた傑作が、多くの特典映像と共に遂に、再び甦りました。 まず、特典映像の『ポップスのトップへ』『バック・ステージ・パス』『ファッションと流行』と、現代の視点から当時を分析するかのように監督・出演者等がインタヴューに答えております。製作者の側からのコメントですので自画自賛的と捉えてしまいがちですが『MTVプレミア・パーティー』を観ると、その雰囲気の中に当時の熱気の異常なまでの加熱ぶりが伺えて、満更大袈裟でもないと納得出来ます。勿論、殿下のミュージッククリップもお得感たっぷりで時代を超えていっこうに腐敗しない音に浸れます。 さて、今改めてこの作品を観直して感じたのは、完全なる名作ではないものの、殿下の音楽を知る上で必要不可欠な物語だと云う事です。彼の歌う愛・SEXが、いかに複雑な生い立ちや人間関係の上に生じ、来世と云う未来へと発せられたものであるのか。シンプルながらもその核心だけを目指して、この作品は突き進んで行く様に思います。映画として観れば、ドラマティックな部分がワリと陳腐であり、総てに於いて殿下のライヴ・シーンの持つリアリズムに完全に負けている。例えば、キッド(prince)の首を切り新たにアポロニア6と契約しようと云う比較などドラマとして必要な展開とは云え、圧倒的な殿下の音のリアリズムの元には何の説得力も在りません。ですが、この作品の最も評価すべきは、最後に『パープル・レイン』を演奏するシーンの中に「音楽こそが真にドラマティックなものなのだ」と殿下自身が体言してしまう瞬間が収められているところでしょう。まさにこの一瞬こそが、殿下の音楽がその後の音楽シーンに巨大な影響をもたらす事を決定付けたビッグ・バンだったのかも知れません。 p.s.特典映像の字幕スーパーの「マイルス・デイビス」が「マイスル・デイビス」と誤記されておりました…(w
萌え。 世間が何といおうが全部ビデオ持ってようが 殿下の全Movie網羅がDVDボックスで出たんだモノ、ソッコー買いでス。 特典に殿下のお姿がかいまご拝謁できれば・・・なんてシタゴコロで。 つーか、テリーとジミーがむっちゃベシャリまくりですごいのよ、あなた。 いまどきのお子様も殿下には免疫なくても テリー・ルイスとジミー・ジャムの名前聞いた事位あんでしょ? Draffiti~の「Elephants and Flowers」のサイコーにSexyな殿下を見てください!!もう鼻血モノです!鼻血モノ!! 全て映画として観るよりも心地良く(?)BGVにしておきたい芸術作品なのですよね。
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[ DVD ]
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花の影 [DVD]
・レスリー・チャン ・コン・リー ・ホウ・サイフェイ
【パイオニアLDC】
発売日: 2001-11-09
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,500円~
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・レスリー・チャン ・コン・リー ・ホウ・サイフェイ
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カスタマー平均評価: 4.5
人間という生き物の怖さを知る、必見映画 1996年、チェン・カイコー監督作品。
これは、怖い怖い映画である。人間という生き物の怖さをしっかり脳裏にたたきつける怖ろしい話し。
舞台は上海と蘇州である。映像は美事に美しくかつ妖しい。
表面は、一応、レスリー・チャンとコン・リーのすれ違い恋愛物語。前者レスリー・チャンは多分40歳。相変わらずその天性の資質がキッチリ発揮されていて美事である。後者コン・コリーは多分31歳。コン・コリーはいかに頑張っても20歳前の娘としてはチョッと無理がありすぎるというのが率直な感想。
しかし、この作品の恐ろしさは、本当の主人公が裏にいるということである。
誰か。しっかり見つめて下さい。
「表の主人公」二人は「真の主人公」に操られていたとしかいいようがない。
いや、「真の主人公」を育てあげたのは「表の主人公」二人であったと言うべきか。
人間の怖さをキチッと教えるまさしく「教科書」のようなお話し。
性善説なぞ 吹き飛んでしまうコワーイ映画であります。
上海の描写は美事である。とにかく一度はご覧あれ。
「輪廻」というか、怖ろしき物語。
そして妖しくも美しい映像に、チェン・カイコー監督は何を考えているのだろうか。
同時にこの作品を観ている中国民衆はどう感じているのだろうかと考え込んでしまう。
そして、文化大革命なる状況下で生きのびた中国インテリゲンチャの強さを感じてしまうのだ。
肉体の外なる世界を凌駕する内なる情念 「 覇 王 別 姫 ?さらば、わが愛」は鳴り物入り、というように有名な作品になったが、
この「花の影( 風 月 )」と重てみると、舞台になる過去の中国の時代背景と密接にあるゆえの、
その登場人物たちの肉体の外なる翻弄される運命・・。
しかし実のところ作者の伝えたい主題は、その独特な色彩感に託されるように、
彼らの体内の内なる激しさによっての、肉体の外なる世界の激動、それすら覆い尽くすほどの「愛の感情、情念の現れ」の映像化だと感じられる。
彼らを翻弄するうつりゆく時代の物語りも、いわばそのバックグラウンドでしかないのではないかと思われるほどである。
また、中国の映画には、胸を露出するようなラブシーンはまったくない。
なのに、この監督の映画は、頬が赤くなるような情念のラブシーンが強烈に感じられる。
見えないところにもっとも見るべきものがある。それを感性で観る力を、芸術とは養うものなのか。なんて、へ理屈は無しで感動する映画です。
アヘン夢の美 陳凱歌監督が傑作「覇王別姫」の後に製作した作品で
前作に比べると晦渋でカタルシスにも欠くため
一般的な評価も決して高くはありませんが、
耽美的な雰囲気がより追求されており個人的には好きな作品です。
先で何人もの方が指摘されている様に主演のレスリーが
「覇王別姫」にも通じる悲劇的な造型を妖艶かつ繊細に演じており、
魔都上海の虚無と退廃の美を哀切に体現する彼の表情から
返還直前の香港の悲壮感まで二重写しになって迫ってくる感があります
(実際、大陸の大女優コン・リー、香港の明星レスリー、
そして台湾の新鋭ケビン・リンが幼い頃に親族として友好的に出会ったにも拘らず、
大人になってそれぞれの事情を抱えて再会した後紛糾し互いを傷付け合っていく様は
そのまま三地域の現代に続く歴史を象徴しているかに見えます)。
如意と忠良が自転車の練習をするシーンに
「ラストエンペラー」が意識されていることは明白ですが
嫋やかながらも旧家の女性当主でもあるコン・リーの如意には西太后の面影も見えます。
彼女の配役にはミスキャストとの批判もある様ですが、
滅び行く旧家を守ろうとする女性にはやはり彼女の様な骨太な人が相応しいと思われます。
陰鬱な結婚生活の中で義妹の如意に憎しみを燃やす忠良の実姉、
ジゴロの忠良と逢瀬を重ねる上海の天香通りの女、
田舎娘から洗練されたダンサーに変身する少女
(台詞も無い役ですが今や中国を代表する女優の一人に
成長した周迅がここで顔を見せています)
など脇役の女性たちもそれぞれ印象深い形象で華を添えています。
純朴な少年から悪意ある男への変容を陰湿な色気を含ませて表現した
ケビン・リンの演技も鮮烈でその後彼の演技を見る機会に恵まれないのが残念です。
三人の中で唯一悪に転じてしたたかに生き残ったかに見える端午にとっても
本当の悲劇は実は物語が終わった後に訪れる、という
残酷な歴史の現実は現代の観客には明らかであり、
それが彼らの物語をいっそう救いのないものにしています。
気持ちの激しい動きを感じる レスリーの陰影がくっきり…と言う感じの映画ですが そこに動きを感じるのはナゼだろう…?と思っていたら やはり。この動きを生み出していたのが「カメラワーク」でした。 カメラマンが「クリストファー・ドイル」と言う カメラマンなのですが、彼のワークは「平面の物」を 「立体的に見せる」と言う感じで、とにかく動きが手に取る様に 感じられるのです。色んな「想い」が交差する映画ですが そこに立体感が加わって、感慨深い作品に仕上がっています。 目で動きを感じながら鑑賞して欲しい映画です。
レスリー・チャンの悲しい眼差しが頭を離れない レスリー・チャンという人はどうしてこんなに寂しそうなのだろう。 心に傷を負い、人を愛せなくなった男が見事にはまっていました。 一生懸命笑った顔の悲しいこと。彼のひとつひとつの表情が頭を離れません。 クリストファー・ドイルによる手持ちカメラの動きのあるカメラワークが 揺れ動く登場人物の心情を表しているようで、ドキドキしてしまった。 コン・リー演じる如意は、生娘から女になる変身っぷりが見もの。 赤い光と動きのあるカメラワークは、クラシックな純愛ものをちょっと怪しい大人のサスペンスにしています。 ラストシーンは意外な展開でショックでした・・・
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[ DVD ]
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ブーリン家の姉妹 [DVD]
【株式会社ポニーキャニオン】
発売日: 2009-04-01
参考価格: 13,440 円(税込)
販売価格: 13,440 円(税込)
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カスタマー平均評価: 0
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